コンテンツへスキップ

当校の事業再開時期延期の経緯についてのご説明

保護者の皆様へ

平素より大変お世話になっております。
ナップこども自然学校の寺田です。ご無沙汰をしております。

新型コロナウィルスの感染拡大防止のための学校休校より約3ヶ月、緊急事態宣言が発令されてから約2ヶ月が経過しました。
この3ヶ月間、皆様におかれましても窮屈な日々をお過ごしになられていたと思います。

さて神奈川県では5月27日より緊急事態宣言の解除に伴い全業種において休業要請が解除されました。各事業者において的確な感染予防策を講じることを条件に事業の再開を促されています。

当校でもこども達に再び野外体験活動の機会を作り、児童の心身のケアの一助になればとの想いから事業再開の可否について検討すべく、5/30に臨時理事会を開催し事業再開にあたっての懸念事項への対案について検討いたしました。

このうち5/30の理事会においては、まず日帰り活動における交通手段および公共交通機関利用時の感染予防策について重点的に検討いたしました。

私たちの考えでは、移動手段における感染リスクは「自家用車(徒歩・自転車) < 貸し切りバス < 公共交通機関」の順で増えていくと理解しています。 ※あくまで参加者に感染者がいない前提で環境因子として考慮した場合

まず感染機会の低減策として現地集合や貸切バスでの実施も検討致しましたが、6月中の予定プログラムにおいて両案は、保護者様のご負担が過剰(時間拘束の長さ、高額な費用負担)であるとの結論に至りました。

つぎに公共交通機関利用時の感染予防策について検討致しました。
現在、各公共交通機関において、不特定多数が利用する環境での感染機会低減に有効と思われる対策を提案・実施されております。

しかし私たちの疑問・懸念として子供たち、特に低学年児童一人一人が、ガイドライン通りの感染防止策を完全に理解し、確実に実行できないのではないかという心配があります。

電車やバスが揺れれば手すりやつり革に掴まりますし、目や鼻がかゆければそのまま触ってしまうでしょう。
エスカレーターや階段の手すり、地べたなども同様で、そこがウィルスで汚染されている可能性があることをどこまで念頭において行動できるのか不可知であります。
またそれらの予防処置をたとえ少人数体制で運営したとしても、指導員の目をくまなく行き届かせるには限界があると思われます。

さらに5/30現在、神奈川県・東京都とも必ずしも新規感染者数の報告が日々減少し続けているわけでもなく、一定数の感染経路不明の新規感染者が報告されています。

以上のことから、現在の市中感染状況が必ずしも収束しているか不確定な時期に、活動再開を決断するには時期尚早と判断し、理事会においてもう少し時期をずらして状況判断してからでも遅くはないとの結論になりました。
今後、約2週間おきに臨時理事会を開催し、都度の社会情勢を鑑みながら判断していくことになります。

一日でも早い事業再開をすることで子供たちに平穏な生活の一端を感じて欲しいと思う一方で、子供たちをコントロール不能なリスクにさらす訳にはいかず、今回も苦渋の決断となりました。

私個人的には、自宅付近にいると見知ったご近所さんしかいないため、今までと変わらない景色に感染症の脅威をふと忘れることもあり、新型コロナウィルスが流行していることに懐疑的な気分になる瞬間があります。

きっと我が家のように近所の小中学校に通い、電車やバスにも乗らずごく近い顔見知りとだけ過ごしている環境ならばあまり危機感を感じないかもしれません。

また普段から電車やバスを利用して通勤をされている皆さんからすると、当校の見解はやや過剰反応であると思われるかもしれませんし、その通りかもしれません。
今回の私たちの判断が正しいのか自信はありません。

ただ当校として、子供たちと保護者の皆さんの健康と、信頼を損なう事だけはしたくないとの想いの表れとご理解いただければ幸いでございます。

私には、はやく子供たちと笑って活動できる日々が戻るのを祈ることしかできませんが、皆様におかれましてもぜひご無理をなさらずご自愛いただければと思います。

今回も良い報告ができずにとても心苦しですが、今しばらくお待ち頂ければ幸いです。
一日も早い収束を心より願います。 今後ともよろしくお願い申し上げます。

ナップこども自然学校長 寺田